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【ブラメVol.109】アパレル流通を変える最新アメリカファッション事情~SPAからオンラインSPAへ~

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■1.本日ご紹介のコラム
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◆アパレル流通を変える最新アメリカファッション事情~SPAからオンラインSPAへ~
筆者:岩崎剛幸
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アメリカで小売業が廃業に追い込まれている理由

日本では大手アパレルメーカーの大量閉店や大手百貨店店の地方店閉店などが話題になっていますが、アメリカではそれ以上のスピードでアパレル業界が大変化をし始めています。ブルームバーグによると2017年に入ってから急速に小売店が閉店していると伝えています。2017年は推定値ではありますが、小売店の閉店予定店舗数は突出しています。

アメリカで8,600以上の小売店の店舗が閉店すると見られています。2017年の前半だけでも閉店が発表された主要チェーンを見ると、ファッション関係(婦人服、カジュアル、百貨店、靴)業種の閉店が2,500店舗強と圧倒的に多いことがわかります。2017年閉店予定小売業の約29%がファッション関係小売業という状況です。これは日本以上のインパクトがある状況です。

リアル店舗の厳しい状況を生み出している最大の原因として、オンラインショッピング、Eコマースの存在があげられます。アマゾンショックと呼ばれ衝撃がアメリカ小売業の中でも起きていると言えます。eコマースの売上高は、金額にして小売業全体の8.5%に過ぎないのが実態ではあります。それでもネット企業の急激な勢いにリアル店舗が押されているという現実があるようです。

このような中で、アメリカでは、新しい潮流が生まれてきています。それが、オンラインSPA、EC版SPA業態です。

アパレル業界を席巻する新勢力
オンラインSPA業態とは、店舗を基本的に持たずネットのみで販売する製造小売業態のことを指します。このようなビジネスモデルをDirect to Consumer (D2C)、またはオンラインSPA と呼びます。

Direct to Consumer とは
Direct to Consumer (D2C) とはその名前の通り、自ら企画、製造した商品を基本的に店舗を介すことなく、消費者に直接販売するビジネスモデルのことです。同業態はオンラインSPAとも呼ばれます。従来は単純に「SPA」(Speciality store retailer of Private label Apparel)と呼ばれていた業態ですす。GAPやH&MやZARA、ユニクロなどがそれです。

しかしこれらの企業と根本的に異なるのは、自前の店舗を持たず自社運営のECサイト上で販売する業態であるという点です。最近でてきているオンラインSPA企業は中間業者を極力省くことによって、工場から店頭までの「距離」をできるだけ短くし、シンプルなサプライチェーンを実現させています。

このSPAモデルをベースに、店舗を運営する際にかかる費用を削減することで、質の高い商品をリアル店舗以上にリーズナブルな価格で販売することが可能になっています。オンラインSPA、EC版SPAと呼ばれるこのビジネスモデルをベースにするスタートアップ企業がここにきて勢いを増しているのです。

オンラインSPAの基礎を築いた2つの会社

1.Warby Parker(ワービーパーカー)
オンラインSPAというビジネスモデルで初めて成功したとされているのがWarby Parkerです。2017年10月の船井総研のグレートカンパニーセミナーで視察予定の企業です。メガネのオンラインSPA企業です。2010年にペンシルバニア大学に在籍していた4人の学生が創業したこのメガネメーカーは、5年後の2015年にはFast Company誌上で最もイノベーティブな会社に選ばれました。

同社の圧倒的なコストパフォーマンスと新しいビジネスモデルが評価されてのことでした。メガネのような成熟業種でも、売り方を変えればお客様の支持を得られるといういい事例です。店舗はありますが基本的にはショールームであり、原則、オンラインで購入するというメガネ店です。

2.Bonobos(ボノボス)
2007年創業のBonobosもオンラインSPAの基礎を築いたブランドと言えます。2016年のグレートカンパニー視察において、サンフランシスコで一部の方々と訪問したアパレル企業です。店はありますが同社も基本的にはショールームとしての店であり、お客様は店頭のタブレットで注文をして後日商品が届けられるという仕組みです。

メンズのパンツやスーツなどの販売でスタートしましたが、今ではカジュアルやレディスアイテムも取り揃えています。サイト公開後半年で約月商450万円を売り上げることに成功し、創業から10年で合計約147億円の投資を受けるなど注目を集めるようになりました。そしてつい先日、小売最大手のWalmartに約340億円で買収されて、あらためて注目を集める存在となりました。

アパレル業界において最も高いハードルの一つが店舗出店に伴う固定費でした。特に家賃、店舗人員にかかる人件費は負担が大きく、また、商業施設の年中無休化や長時間営業などにより、社員の負担が長い間の課題となってきました。Warby Parker と Bonobos の成功によって、その常識は覆されました。

最初から店舗展開は頭にいれず、オンライン上で新規ブランドを立ち上げるアパレルブランドが次々と登場してきたのです。アパレルブランドはオンラインSPA企業によって大きく変化していくと考えられます。世の中の時流は大きく変化してきたようです。

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■3.コンサルタント書籍情報
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「図解入門業界研究 最新アパレル業界の動向とカラクリがよ~くわかる本 」
著者:岩崎 剛幸  出版社:秀和システム
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「コンサルタントの「お仕事」と「正体」がよ~くわかる本 」
著者:岩崎 剛幸  出版社:秀和システム
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「超繁盛店のツボとコツがゼッタイにわかる本」
著者:岩崎 剛幸  出版社:秀和システム
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■超繁盛店のツボとコツがゼッタイにわかる本

著者:岩崎 剛幸  出版社: 秀和システム

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■ 著者プロフィール
岩崎 剛幸(いわさき たけゆき)
船井総合研究所 ブランド&PRチーム 上席コンサルタント
「組織は戦略に従う。戦略は思い(情熱)に従う」というコンサルティング信条のもと、出会うすべてのお客様に対して、情熱を込めたコンサルティングを行う。コンサルティングテーマは、「永続性を実現させるブランド戦略」。アパレル業界を専門領域として、アパレルメーカーの戦略立案、新業態開発を得意とし、SPA専門店、百貨店、GMS、品揃え型専門店にいたるまで川上から川下までのコンサルティングを実施している。現在はアパレル企業のブランド戦略づくりに特に力を入れている。立教大学兼任講師。
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