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THE 対談

岩崎 剛幸 × 株式会社渓水 代表取締役 菅野 敬一 様 VOL.4

 
岩崎;
めちゃくちゃすごいバイヤーって極わずかですものね。
菅野社長;
バイヤー自身も自分に誇りをもって楽しくやればいいのに、効率よく売上を上げるという人が多いので私も会わなくなってしまう。自分自身を貫けなくて、大きい方に合わせてしまう。
大体、お客さんの言うことだけを聞いていたら好きなものが作れませんよね。さっき来たお客さんも60万くらい買って行ってくれました。そういうお客さんは味噌や梅干まで送ってくれる。
下請けやっていてそんなこと経験したことがない。物を売って、こっちが御礼言うべきなのに、お土産までもらって、こんな商売あるのかと思いますね。
お客さんとはフェア、イーブン。買って下さい、ぜひ買って下さいという商売はやらないと決めています。
岩崎;
今は顧客第一主義を履き違えて、顧客に合わせて、同じような商品を大量生産する方式が主流になっています。
菅野社長;
結局、マーケティングっていうのは、当たるか当たらないかはわからないけど確率を高めていくことだとしたら、俺のマーケティングは100%当たる自信があります。それはターゲットが自分1人だから。顧客には満足してもらいたいけど尻尾は振らない。俺と同じように好きだと思ってもらえたら、それでいいんです。売れるものを作ろうではありません。
岩崎;
菅野社長はお客様にこびないことを貫かれてますが、お客様にびっくりしてもらいたい、という思いはありますよね。
菅野社長;
それはある。ものすごくある。そのお客さんの顔を見るのが楽しみで仕方ないんです。
岩崎;
お客さんが勝手に近寄ってくるようなイメージは持たれていますか?
菅野社長;
例えば、オーダーメイドを頼まれると、黙って名前を入れておきます。それはやさしさ。人は思いがけないところで親切に触れるのが好きなものです。
 
愛情ですね。こういう「やさしさ」が一番かっこいいとあたしは思いますね。ブランドのスーツ着て、時計して、海外の有名な店に行くことがかっこいいのではありません。思いやり。後は我慢。
あたしなんかは我慢ばっかりだった。努力はしていないけど、我慢はしてきました。我慢する男のかっこよさは、重くない?寒くない?と女性を気遣うところだったりする。男は我慢するところがかっこいいんです。男は本来、そうした行為を知っています。犠牲的精神のかっこよさを。
最近の世の中は「便利なもの」というキーワードで踊らされている気がします。あたしは通販はしない。通販が便利なのは、売り手が便利なだけ。それはダメ。モノを買うという行為はそこで見つけてたまらなく欲しくなって、欲しくて仕方なくて寝られなくなる。そこまでが価値です。それを奪ってはダメなんです。そういう思い出を買物の時に持っていないから物の価値が半減している。だから売れない店が増えているんじゃないですかね。
モノが格好良いのじゃないのですね。使うその人の生き方が格好良くなってないとだめ
 
岩崎;
菅野社長の原点、ブランドって何だ?と言われたら、欲しくて、欲しくて仕方ないものを魂込めて作っていること と言えますか?
菅野社長;
ブランドは歴史、信用、時間。商品を通じて、モノづくりの心が伝わらないとどうしようもない。早く売れないと、とかでブランドの手法があるのはいいけど、本来はブランドを構築するっていうのは時間がかかると思う。
AERO CONCEPTがブランドになるのもあたしが死んでからだと思います。だから今はお客さん一人一人を大切にする、それしかないんです。本気で。
岩崎;
私がなぜブランド作りをやっているかと言うと、長い間商売をしていると、自社の価値に気づかなくなる会社があるんです。本当はこっちが強みなのに、別の方が強みと思っていたりします。それを軌道修正していくような仕事をしています。日本の中小企業は自分のところの強みをわかっていないとも思います。
菅野社長;
うちの会社では昼飯はみんなで同じものを食べています。それが大事だと思っています。職人同士の信頼関係ですね。昔からそうしています。
昔はお母さんが職人のために食事を作って、それをみんなが食べていた。住み込みもいたので自分がガキの頃はみんなと同じものを食べていました。家族のように。そうして信頼関係ができてきたんです。従業員でも1人は52年勤めています。もう1人は50年、工場長で40年過ぎている人もいます。
最近の世の中はちょっと変だなと思っています。心がピシッと通っているやつが減ってきました。リーダーがいないのですね。だから、自殺も多いし、殺人も多い。本当に怖い。周りがおかしくなっています。
便利だ、早いだ、効率的だ、ってやっている。幸せにするためにやっているはずなのに、全然幸せになっていないと思うんです。
会社だって社員が幸せになるためにやっているはずなのに、いつ首切られるんじゃないかとドキドキしている。この、金が金を生むという資本主義がだめになっているんじゃないでしょうか。
 
(Vol.5につづく)
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岩崎剛幸プロフィール
船井総合研究所
ブランド&PRチーム 上席コンサルタント
岩崎 剛幸
平成3年4月株式会社船井総合研究所 入社。
■ コンサルティングポリシー
 「戦略は情熱(思い)に従う」
■ 主なコンサルティング領域
 ・ブランド&PR戦略コンサルティング
 ・百貨店、専門店など流通小売業の企業戦略策定支援
 ・メーカー、小売業、サービス業のマーケティング戦略策定支援
 ・ベンチャー企業の成長戦略策定支援(M&A、IPO)等
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