ブランディング定点・定物観測

書籍広告より読み解く“ビジネスパーソンが求めていること” 2010年6月

新聞の第1面から3面くらい、多い時では5面くらいまでは、ほぼ書籍や雑誌の広告が出る、ということは、毎朝新聞を読んでいるビジネスパーソンはお気付きかと思います。これらの広告は当然ながら出版社が「売りたい本」のために広告を出しているのですが、それはニーズがあるから、ということも逆に言えるはずです。

よくある書籍のランキングでは、売り場にも左右されてしまいますし、それらは個々の書籍のランキングになってしまいます。したがって、もう少し大きなくくりで見て、今ビジネスマンが求めていることはなんだろうか、ということを知りたいと思いました。

そこで、日経新聞に掲載された書籍の広告で、各ジャンルの内容によるくくりで掲載回数を集計し、今ビジネスマンが求めていることを定点観測していきます。

なお、ビジネスから離れた書籍や雑誌は集計結果に含まれません。

2010年6月の集計結果は以下の通りです。

日経新聞に掲載された書籍の広告で、各ジャンルの内容によるくくりで掲載回数を集計し、今ビジネスマンが求めていること2010年6月

いかがでしょうか。
今月10回を超えた内容は、ビジネスのジャンルでは、経営戦略、日本経済、コミュニケーション、人生のジャンルでは生き方です。特に、コミュニケーションについては15回とかなり多く掲載されていました。

まず、経営戦略ですが、やはり戦略系の書籍というのは、ビジネス書の主軸ですね。常に多くの書籍が出版されています。
とはいえ、経営戦略立案に携わるビジネスパーソンは日本でどれくらいいるのでしょうか?
この質問は、目に付きやすい大企業だけを思い浮かべると非常に少なく感じます。しかし、日本の会社の95%は中小企業と言われています。したがって、その分多くの経営者がいるということです。つまり、経営戦略系の書籍は非常にニーズがあるのです。

今の時代、戦略がないと淘汰・収斂されてしまいます。そもそも、企業は淘汰・収斂に向かい安特性を持っています。それは、成功している企業は模倣されるからです。したがって、企業は逃げ続けなければならないのです。そのために、戦略が必要なのです。

ただし、これだけ多く出版されていると、全部なんてとても読みきれません。取捨選択が必要です。だからこそ、Amazonのようなレビューが読者にとっては非常に参考になるのです。

次に、日本経済ですが、ちょうど参議院議員選挙の時期でした。選挙の論点がだいぶ消費税に流れた感じもありますが、とにもかくにも、日本経済はどうなっていくのか?を改めて心配する、もしくは期待する、きっかけとなるにふさわしい時期でしたね。

先進国で景気回復が唯一遅れているのは日本だと言う評論家もします。日本経済が今後どうなるのかは本当に気になるところです。書籍の発売はどうしても時間がかかってしまうので、新聞やTVに比べると機動力に欠けるのですが、日本経済の本質を突くような内容、改善策まで踏み込まれていたら、面白い書籍になっているのではないでしょうか。

そして、コミュニケーションについてですが、こちらももはや常連ですね。そもそも、コミュニケーションとはなんでしょうか?大別すると、話す、聞く、書く、読む、が基本になると思います。これらは全て日常的に誰もが行なっていることです。

では、なぜこのような日常的に行なっていることに対して、ニーズがあるのでしょうか?もしくは、特にどこにニーズがあるのでしょうか?それは、話すこと、のようです。プレゼンテーション含め、日本人は話すことがあまり得意ではありません。ましてや、初めての人とかと話すのは嫌いな人が多いのではないでしょうか?

でも、多くのビジネスパーソンは話すことが上手になりたいと思っている。それは、ビジネスの場ではもっとも大事なスキルでもあるからです。だから、コミュニケーションに関する書籍は次から次へと出版されているのです。

人生のジャンルでは、生き方が非常に多かったと言えます。
今、ニーチェの本が静かなブームになっているのはご存知でしょうか?ワールドカップで日本中がお祭騒ぎになっても、誰もが悩んでいるのだと思います。そんな時、勇気を与えてくれたり、方向を指し示してくれたりする本に出会うことは、よいことだと思います。

さて、今回も気になった書籍もいくつかあります。

1つ目は、池上彰氏の数々の書籍です。
まずは『伝える力』(池上彰著、PHP)です。こちら、実に70万部を超えております。今、ビジネス書しか売れないと言われている時代に、いくらビジネス書とはいえ、70万部は売れに売れていると言えます。これも、先述したコミュニケーション力ですね。伝える力ですので、やはり話す、ということと大きく関わっています。

今回、『伝える力』を面白いと思ったのは、内容よりも広告です。よく書籍でも映画でも、広告に読者の言葉を載せているのを見かけると思います。この『伝える力』でもそれは掲載されていたのですが、なんと、その読者の意見をTwitterで募集して、それを広告に掲載していたのです。これは注目に値しますね。

そして、池上彰氏の著作はまだまだあります。『そうだったのか?池上彰の学べるニュース』『経済のことよくわからないまま社会人になってしまった人へ』『政治のことよくわからないまま社会人になってしまった人へ』『ニュースがもっとよくわかる本』です。発行部数は前から、13万部、28万部、15万部、3万部と、どれも非常に売れています。

いまや空前の池上彰氏ブームと呼んでも過言ではないですよね。どのテレビ局つけても池上彰氏が出演し、時事問題について解説しています。ただ、どの番組も池上彰氏押しなので、内容がほとんど変わらないように見えてしまうのですが。

池上彰氏の特徴は「とにかくわかりやすい」ということです。伝える側が常に意識しなければならないのは、「わかりやすさ」です。難しいことをいかに優しく伝えられるか、これがポイントです。このような書籍はとにかく基礎編です。経済や政治について、知識がないビジネスパーソンは、大至急読んで、社会人としてのベースを築くべきではないでしょうか。

2つ目は、2009年ビジネス初年間ベストセラー1位(日販調べ)の『本当に頭がよくなる1分間勉強法』(中経出版、石井貴士著)です。既に46.7万部を突破したこの書籍。頭がよくなる、しかも1分間で、人間の本性をついたネーミングです。まだまだ新聞で告知されていますし、注目される書籍になるのではないでしょうか。

いよいよ夏です。読書の秋ではないですが、浜辺で、プールサイドで、時間を見つけては、読書にいそしむのもよい夏のすごし方です。
当サイト、ブランディングナビでは、企業ブランド創りのヒントとなるコンサルティングレポートの発信を行なっております。コンサルティングレポートは、会員のみ閲覧可能です(会員登録は無料)。
また、無料会員登録いただくと、コンサルティングレポートの閲覧の他、初回無料の企業ブランディング相談・週1回配信の無料メールマガジンを配信の特典もございます。
この機会に、無料会員登録して、最新のブランド創りの情報をゲットしませんか?
人気のコンサルティングレポート
新商品の認知度を高めたいのですが、どうすれば良いですか?
日本での知名度を高めるためには、どういったプロモーションが必要ですか?
自社のあり方に悩んでいます。どのような経営指針を立てれば良いでしょうか?
これからの自社のビジョンについて相談したい。
うちの会社を有名にしたいのですが、どうすれば良いですか?

会員登録はこちら

会員登録する(無料)

会員登録すると、

  • 業界最新情報満載の
    コンサルティングレポートの閲覧
  • メールマガジン無料配信登録

などの特典がございます。

facebookページはこちら