ブランディング定点・定物観測

エコとブランディング

CSRが注目され、社会貢献活動やエコの取り組みの重要性が叫ばれだしてからもう久しくなってきたと思います。

CM総合研究所の調べによれば、省エネ、エコ、リサイクル、温室効果、CO2などの環境系キーワードを含むCMの数は2000年の434件から2008年の段階では910件と約倍以上の増加となっています。その後リーマンショックを経て、各社業績が厳しくなる中、環境を始めとしたCSRの取り組みと売上・利益の維持というバランスに苦慮してきた企業も多いと推察します。

多額な広告費を自社のCSRの活動の告知だけで使うのではなく、エコに節約という経済性のメリットを持たせ各商品の販売促進に関連づけていく企業が圧倒的に増えてきたのは皆様が日々の消費をする中でも感じられてきたことと思います。

CSR活動により真のブランド力を手に入れ、評価を得て業績にも寄与するためには一体何が必要なのでしょうか。

2009年の日本産業新聞でコーポレートブランド価値に関してのランキングが記載されていたことが私の記憶に強く残っています。
コーポレートブランド(CB)価値とは
自社のブランド力で得られる将来のキャッシュフローを現在価値に換算した概念で一橋大学大学院商学研究科の伊藤邦雄教授と日本経済新聞社が共同開発したもの。
「顧客、従業員、株主をどれほど多く、かつ長期間つなぎ留められるか」を示す「CBスコア」が基本となりそのスコアを活用する能力と機会を合わせCB価値としてランキング付けを行っていました。

そのときの上位10社の中にはソフトバンク、コマツ、クレディセゾン、任天堂、住友金属工業など有名企業が名を連ねています。その大手企業の中にあって、4位に日本精工、5位に日本ガイシという会社が入っていました。自社のブランド力で将来得られるキャッシュフローの値はその記事掲載の時点では日本精工が530億円、日本ガイシが668億円と算出されています。

この2社が当時どのような取り組みをしているかというと、共通しているのが環境への取り組みへの強化です。

日本精工は環境に関する社内教育を強化し研修テーマは廃棄物の再利用推進や化学物質の管理、環境への負荷が低い資材を優先的に仕入れる「グリーン調達」など。2008年時点で述べ18,000人、全社員の約70%が研修を受講し意識の浸透を徹底したことで鉄くずなどの廃棄物の再利用率は98.8%に達したとのことです。

その他環境に関する社内向けWEBサイトを立ち上げ設問をもうけ知識の向上を図ったり、環境月報という社内報を発行するなど意識向上を図っていったそうです。

日本ガイシは設立以来初めて設定したコーポレートブランドコンセプトに掲げた言葉が「独自の高度なセラミック技術で地球環境保全に貢献するグローバル企業」。

その後蓄電能力に優れた同社のナトリウム硫黄電池が風力発電所などで活用され世界から注目を集めた企業です。名古屋市総合体育館の命名権も取得し同体育館のコンサートホールは「日本ガイシホール」、プールやスケート場は「日本ガイシアリーナ」となりました。

これは社外に対する社名の認知促進以上に従業員が自社を誇りに感じ、士気が高まる、そして優秀な人材も採用しやすくなるといった効果があったと記述されています。

両社ともに焦点は内在的価値に向いています。CSR活動を行うことが目的ではなく、CSR活動が必要だ、CSR活動を自分達ひとりひとりが生み出していかなくてはいけないと社員が自発的に思えるような意識形成を目的としています。

その象徴となるのがコーポレートブランドコンセプトであり、コンセプトから落とし込まれた製品開発にブランド力が宿るのだと思います。
自社のCSR活動は果たしてコーポレートブランドコンセプトとの連動が図れているでしょうか。そして社員の自発性がそれを保つ状況に向かって進んでいるでしょうか。

今できていなくてもいい、人の意識を浸透させていく飽くなき努力をしていく流れになっているか、これこそが重要なのだと感じます。
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